約3年間「喉に刺さったままだった棘」を抜く。

約3年前。2005年7月に自分を育ててくれた古巣を去ることを決めてから今までずっと「喉に刺さったままだった棘」があったのです。


前職で恩師と思っているヒトが3名いて、そのヒト達がそれぞれ自分を抜擢してくれて今の自分に繋がっているのだが。
そのうちの1名、当時も現在も(株)YKK APの副社長K崎氏(ちなみに社長はYKKグループの社長が兼務なので実質APの最高責任者)が、ここで説明したプロジェクトのメンバーや社長へのプレゼンターへの登用など、色々目を掛けてくれてたわけ。そんな風に面倒をみてくれているのにも関わらず、ある日突然「すいません転職することにしました・・・」と報告に。


ちなみにこの副社長は瞬間湯沸かし器と言われ、カッとなったら罵詈雑言、その後も追い込むタイプなヒト。織田信長みたいなイメージ。


その告白後は当然「裏切りもの」扱いをされ、約5ヶ月間の引継ぎ期間中に会ってもMTG中もほぼ無視状態。「まだいるのか?」と言われ。最終出社日も「今日で最後です。有難うございました。」「そうか、お疲れさん」と目すら見てくれず。まあ当たり前っちゃ、当たり前だが。


で。個人的にやっぱり恩を仇で返したような感もあって、しかもそういう気まずい別れ方だったことも有って、ずーっと心に引っかかっていたわけです。喉に刺さっている棘のような感覚。飲み込む毎に痛みを思い出すような。
どこかで改めてしっかり謝罪とお礼を、と思っていて、ただ「手ぶら」というのもアレなので機会を伺っていたところ今回の人事の話があり、これを機会に挨拶に。


過去の経緯もあるのでアポなしで突然訪問する方が良かろう、と3人の恩師のうちの一人S間氏(商品企画時代の部門トップ、今は副事業部長だったかな?)と相談し、訪問。上述したように専制君主のようなヒトなので超緊張。久々に手に汗。受付で電話したところ近くに座っている男が出て。
男「食事終了後で机で昼寝中、起きるまで待ってて。」
俺「起こしてくださいよ。」
男「無理よ。」
と。相変わらずの専制君主振りなのね。
埒が明かず、相談に乗ってもらっていたS間氏に電話して「起こしてラウンジに連れてきてください(笑」と伝えたところ「えー、本当かよ、しょうがねぇな・・・。」と本当に連れてきてくれました。流石に頼りになります。


で。
「おう。久しぶりじゃないか。」と相変わらずの迫力。
メゲズにこっちの思い、引っかかっていたことをしっかりと伝えて、過去の謝罪とお礼、今回の人事の件など話をしたところ「あの時は裏切ってくれたが、こうやって成長して挨拶にきてくれたことでチャラにしよう。また遊びに来い。」と。


いやー、棘が抜けました。泣きそうになりました。有難うございました。
これで気分すっきり前に進めます。あとは事業で実績を出して恩返しを出来るように走るのみです。


#追伸
今回の件について陰でサポートしてくれた皆様有難う。勇気付けられました。